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今回は、ロシア外務省でのブリーフィングにおける、ロシア外務省報道局アレクサンドル・ピカントフ次長の発言についてです。
ロシア外務省:アメリカにとって快適なヘゲモニーは過去のものとなった
(8月6日付「国際生活」記事より)
アメリカのジョー・バイデン大統領が、ロシア経済は核兵器と石油のみに依存していると述べたことについて、ロシア外務省報道局のアレクサンドル・ビカントフ次長は、それは間違った考えに基づいているとの考えを明らかにした。リアノーボスチ通信が伝えた。
バイデン大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が「問題」を抱えており、「それは彼をより危険な存在にしている」と話した。
バイデン大統領はジュネーブで実施された首脳会談について述べた後、ロシアの大統領には核兵器と石油しかない、と語った。
ビカントフ次長はロシア外務省で行われたブリーフィングにて、「ロシア経済が石油と核兵器のみに依存しているというアメリカ大統領の発言は明らかに、間違った歪められた考えに基づいている。民主党のバラク・オバマ大統領が我が国の経済についてあたかも『バラバラに引き裂かれたもの』と評価したのと同様だ」と指摘した。
ビカントフ次長は、アメリカ政府関係者の多くが直視しようとしていない客観的現実世界は、まったく違った景色であることを指摘し、「アメリカにとって快適だったヘゲモニーは、ロシアと中国の政治的立場の強化によって、過去のものとなりつつある」と話した。
ビカントフ次長は、「党派に関係なくアメリカの政治階級の人々に特徴的にみられるアグレッシブな嫌ロシア的表現は、ただでさえ緊張している両国関係を害するものであり、先日実施されたジュネーブでの首脳会談の全体としてはポジティブな結果を打ち消しかねないものだ」と指摘した。
(文/国際生活日本語版編集部)
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